酸性・アルカリ性の仕組、pHの濃度や作用を前回の記事で書かせていただきましたので次は一般的な製品や薬剤のpHを把握しましょう。
物質や薬剤のpH
毛髪・皮膚のpH、薬剤のpH、化粧水、など美容の分野で使用するpHになります。
- 私たちの毛髪や皮膚はpH5.0前後の酸性を示します
- パーマ剤はアルカリ性パーマ剤と酸性パーマ剤の2種類に分かれます
- カラー剤もアルカリカラー剤と酸性カラー剤の2種類に分かれます
- シャンプー剤は酸性か中性で石鹸は強いアルカリ性です
- 化粧水やリンス剤は酸性を示します
毛髪や皮膚と同じ酸性pHの化粧水やリンス剤は収斂・殺菌作用があり保湿・保脂力が起き毛髪や皮膚を傷めずに優しい作用が起きます。反対にアルカリ性は膨潤・腐敗作用で脱脂・脱水力が強い為に毛髪や皮膚を乾燥させ大きく傷める原因になります。
私たちの毛髪・皮膚のpHは
次に私たちの髪や皮膚のpHを見てみましょう。
私達の毛髪や皮膚はタンパク質(アミノ酸等)で構成され総体的にpHは5.0前後になります。頭皮や毛髪、爪(ケラチン)も形状は異なりますが同じくpHは5.0前後で形成されています。pHが5.0前後という事は弱酸性pH領域で構成されていることです。
弱酸性の細胞だから収斂、殺菌また結合組織や細胞内の保水性,保脂性がベスト状態なのです。この様な事からpH5.0前後を維持するには弱酸性pHでの処理が適正で大切な事になります。pHが5.0前後と言いましたが正確には一人々のpHは4.8~5.2の範囲内に示されます。なぜならば年齢、性別、生活環境、薬剤の影響、等で一人々pHが異なり、又、美容では毛髪や皮膚を中性(基点)として酸性・アルカリ性に分別するのが正しいと思います。
一人ひとりの等電点(pHⅰ)
私達の毛髪や皮膚(タンパク質)PHを4.8~5.2の範囲内と言いましたが正式には毛髪・皮膚の数値はpHではなく等電点(pHⅰ)と表しピーエッチアイと呼びます。
pHⅰのpHはペーハーのpHでⅰは(Iso electric Point等しい点)のiからなっていますタンパク質の+イオンと-イオンの等しい点という事ですpHⅰは年令、そして性別、生活環境、使用する薬剤等によって下記のように移行します。
上記の図のようにpHⅰ4.8~5.2の範囲内ですが特に年齢で大きく変化します。pHⅰ4.8~5.0未満の酸性が強い指数は若い年代が主流です。若い方は皮脂や水分が充分で肌に潤い弾力があり水々しいからこのpHiなのです。逆にpHⅰ5.1~5.3は酸性の弱い指数は高齢者が主流になっています。なぜなら高齢になるほど代謝の低下で皮脂や水分が不足し乾燥でガサガサにな肌は乾燥して弾力がなくなっているからです。このことから毛髪や皮膚のpHⅰは4.8位を持続していれば若々しい年代のpHⅰとなります。
その為には弱酸性を主にした美容法は毛髪や皮膚を若い人のpHⅰへ移行させるでしょうその結果❛美しく若々しく❜を実行できるのですHair dressing b.h.は弱酸性美容を主流としての髪創りを行っております。
化学的から見た酸性・アルカリ性
薬品や薬剤等は化学的な判断です。
化学的な基点であるpH7.0を中性とし酸性・アルカリ性に分類しています。私たちはこの中性を化学的なので化学的中性と呼んでいます。
弱酸性の領域はpH4.5前後までを言いそれ以上は強酸性の領域としていま弱アルカリ性の領域はpH7.5前後までを言いそれ以上は強アルカリ性の領域としています。
等電点(pHⅰ)から見た酸性・アルカリ性
化学的中性のpH7.0は薬剤や薬品を酸性・アルカリ性に分類するための基点でした。
私たち美容の分野での基点となるのは毛髪や皮膚(タンパク質)すなわち等電点になります。下記図のように等電点pHⅰ5.0前後を中性(基点)として酸性・アルカリ性に分類します。
生理学的な基点ですから生理学的中性と呼んでいます。
生理学的中性から酸性・アルカリ性に分類すると色々な問題が出てきます。例えばpH6.0は化学的中性から見れば酸性ですが生理学的中性から見ると弱アルカリ側の領域になります。ところが今現在もpH6.0位の化粧水や薬剤を酸性と称しアピールする事が多くあります。でも実際の酸性領域は等電点から酸性側が本当の酸性なのです。毛髪・皮膚にとっての酸性領域はどこなのかしっかりと把握してください。
私たちb.h.サロンは勿論等電点から酸性・アルカリ性の判断でしております。